538(ゴミは)どこへ③
長い年月が経って
少女は大人の女性になりました。
たくさんの大人たちの言うことを聞いて
周りからは「いい子に育ったわね。」
と、言われるようになりました。
だけど、大人になった少女は
どこかモヤモヤと胸が苦しかったのです。
それが、なぜなのかはまだ、分かりませんでした。
大人になった少女は
久しぶりに子供の頃よくいった
大好きな海岸を散歩してみることにしました。
そこで見た景色に、ガッカリ肩を落としながら
しばらくたたずんだまま景色をながめていました。
あの頃のまま
相変わらず海岸はゴミでいっぱいだったのです。
それでも、大人になった少女に見えるのは
太陽にてらされて、ピカピカ光るゴミの山。
とうとう、そのピカピカ光るゴミ達を拾う覚悟をしました。
ー3-
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