幸せの在処はどこニャンだ？４４～悲しい感情の、使い方～

僕は、まだ子猫の時に

公園に捨てられたけど生き延びて

自由氣ままに暮らしている

「捨てねこトヨ」って、言うんだよ。

あぁそう、これね？

シッポの先端が曲がってるんだ。

面白いだろ？幸運のカギしっぽって言うんだよ。

捨てられた僕が言うのも、何なんだけど…

公園に遊びに来た人達に

なぜだか分かんないんだけど

幸せの在処を話すのが、日課となっているんだよ。

悲しみが消えない…って、女の子が来たんだよ。

学校で悲しいことがあったんだって。

怒りが爆発したその先には

悲しみっていう感情が生まれちゃうんだ。

でもね、お嬢さん。悲しみは

消そう消そうと思わなくても、大丈夫なんだよ。

悲しみが癒えるまで

抱きしめてあげればいいからね。

自分を丸ごと体ごと

全部ギュッと抱きしめてごらん？

あーそうか。

君は、何かを期待していたんだね。

期待が裏切られたと思ってさ

それが怒りに変わってさ。

まずは、怒りを出しきろう。

紙に書いて捨てちゃえよ！意外と効果があるんだぜ。

次に、鏡を見ながらさ、よくやっている自分をさ

ウンと褒めてあげるのさ。

誰かに期待するより大事なのは

悲しみを認めてあげる覚悟だよ。

そしたら、悲しみはだんだん小さくなって

自然に消えていくからね。

だんだん消えていったらさ

心が温かくなっていくからね。

それが愛ってやつなんだ。

悲しみが教えてくれたもの。

すべては君の味方だよって。

君が君になるための。