いのちの物語Ⅲ
「小さな いのち」~冬~
もう2年が経つんだね。
指先もここりそうな さむい冬
走りにいこうとしたぼくの耳にきこえてきた
われるようにひびく 大きな声。
おとなの声かと思ったよ。
走り終わって戻ってきても
ずっとなきやまない 大きな声の主たちが
小さないのちだったとは
それはそれは、おどろいたんだ。
さむ空の下
段ボールにつめられたきみたちは
ゴミ袋の中で
ずっと、まっていたんだね。
だれかが見つけてくれるのを。
ほんとうはぼくも、こわかったんだよ。
ふくろの中を見ることが。
小さな小さな、いのち達。
きみたちはぼくに 勇気を与えてくたんだね。
2コメント
2017.11.08 02:44
2017.11.06 15:38