【トヨのお散歩道】鳥が飛び立つとき


トヨは今日も、朝からの散歩を楽しんでいた。

トヨにとってのお散歩は

自分が自分であるために必要な

ひとつの習慣のようなものだった。


自然の中は、空気が綺麗で

体の細胞ひとつひとつが生まれ変わるようだ。


アンダーコートの毛の奥まで染みわたるような

お日様の光は、最高に氣分が良かった。




そうやって、体も心も充電をしていた時

一羽の母鳥と目が合った。


母鳥は少し疲れた様子で

木の上の巣を見上げながら、こう言った。


「私はヒナドリに、上手な飛び方を

教えてあげることが出来ないんです…」


そう言って母鳥は、悲しそうに毛繕いを始めた。






「あぁ、そうなんですね、母鳥さん。

それは、さぞかし心苦しいでしょうねー。」


トヨは母鳥さんを気遣いながら、そう言った。


そして

「もう十分によくやっているよっ。」

そう思った。


母鳥の仕事は、ヒナドリに

上手な飛び方を教える事ではないと

トヨは知っていたからだ。





ヒナドリ達はいつか

自分のチカラで飛び始めるだろう。


子育ては…そんな彼らの心が折れないために

問題が起きても折れない心

自分という芯は通しながらも

しなやかに進んでいくことの出来る心を

育むためにあるのだろう。



彼らが経験を積み重ねていくのを、見守っていく事。

それが母鳥の仕事だからだ。


それは、一種のボランティアのようなもの

なのかもしれない。






ボランティアは、自分の為にやるのであって

誰かを救ってあげているという

ヒーローになるために、行うものではない。




見守りながら母鳥も、自身の飛び方を

永遠に、研究し続ければいいし


それをいかに楽しめるかに集中していれば

周りに良いエネルギーが広がっていって


結果的に、自分も周りも

育てることに繋がっていくのだろう。




みんなで怖い顔をして

飛ぶ練習をしたり…

飛ぶことを強制されたりしたら…

僕だったら…飛ぶようになりたいとは

絶対に思わないもんなぁ。


少しはにかみながら、心の中でつぶやいた。








木から落ちたヒナドリさんを

母鳥が、巣へ戻すことができないように


どんな過程も…見守り続けることは

それはそれは、大変な仕事だけれどね。

ついつい口も手も足も、出てしまそうになるからさ。


手とり足取り教えることより大事な事は

ただただ、彼らの存在そのものを

受けとめていく事、なんだろうと思うんだ。




僕もお散歩をしながら

自分の心と体に集中する練習をしているのさ。


自分に集中していないとさ

ついつい、周りに余計なお世話を焼きたくなるからね。




そして何より、景色を楽しみ、自然を楽しみ

自分に栄養を送り、愛でてあげながら進むとさ

心がスッと、軽くなっていくんだよ。


心が軽くなると

不思議と問題は解決していくのさ。





母鳥さんも、きっと本当は。。。

心の荷物を降ろしてさ…自分のペースで進んでさ

母鳥さん自身が楽になりたいはず…

なんじゃないのかな。



そんな母鳥さんを愛おしく思いながら

トヨはまた、お散歩へと戻っていったのだった。




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