幸せの在処はどこニャンだ？１１～君の色の、使い方～

僕は、まだ子猫の時に

公園に捨てられたけど生き延びて

自由氣ままに暮らしている

「捨てねこトヨ」って、言うんだよ。

あぁそう、これね？

シッポの先端が曲がってるんだ。

面白いだろ？幸運のカギしっぽって言うんだよ。

捨てられた僕が言うのも、何なんだけど…

公園に遊びに来た人達に

なぜだか分かんないんだけど

幸せの在処を話すのが、日課となっているんだよ。

今日は、無表情な子供が来たよ。

長い間、閉じてきたんだね。

ハートの箱に、カギをかけて。

君の色が入った箱に。

だけどね。君の色を隠していたら

その色が好きな人に

見つけてもらえなくなっちゃうだろ？

それで、ホントに幸せかい？

あーそうか。君は、自分の色を消すことで

誰かを引き立たせてきたんだね？

前に出るのが怖くてさ、混ざりあうのも怖くてさ。

どんな色をしていたって構わない。

色んな色があってこそ、引き立て合うことが出来るんだ。

お互いの色を認め合うと、世界は明るくなるからさ。

だから、隠さなくていいんだよ。

遠慮もしなくていいんだよ。

箱のカギを開けるのは、簡単さ。

「自分の色を使っていこう」って。

君が、決めればいいだけさ。

どんな色をしてるのか、ワクワクしてこないかい？

真っ白なキャンバスは、誰でも使える掲示板。

君の色が好きな人に、君の色を伝えるための。