幸せの在処はどこニャンだ?1~ハートの痛みの、正体~
僕は、まだ子猫の時に
公園に捨てられたけど生き延びて
自由氣ままに暮らしている
「捨てねこトヨ」って、言うんだよ。
あぁそう、これね?
シッポの先端が曲がってるんだ。
面白いだろ?幸運のカギしっぽって言うんだよ。
捨てられた僕が言うのも、何なんだけど…
公園に遊びに来た人達に
なぜだか分かんないんだけど
幸せの在処を話すのが、日課となっているんだよ。
僕の住む公園には
色んな人達がやってくる。
夜は特に日常の、不平不満って粗大ごみを
捨てにくる人が多いのさ。
みんな疲れているのかな…。
さぁ今日も、幸せの在処を話していこう。
今ここに在る幸せに、氣がついてくれるかなっ。
今日は、砂場にゲロを吐く
いつものおじさんがやって来た。
見た目は真面目そうなのに
僕のうんこより、たちが悪いって思っちゃう。
「おじさん、なんでいつも吐いてるの?」
ある日、僕は人間と
会話をしてみることにしたんだ。
おじさんは、苦しそうに話してた。
仕事や、家族の話をね。
あーそうか。
おじさんはゲロと一緒に、苦しみを
外に吐き出していたんだね。
だけどね、おじさん。
おじさんが感じてるその苦しみは
ハートに刺さった針からの
電氣信号みたいなものなのさ。
吐き出そうとしたってさ
信号だと氣づくまで
ずっとずっと続くんだ。
目覚まし時計のスヌーズ機能みたいにさ
警報が鳴り続けてる感じだよ?
それでも無視を、するのかい?
無視をしたら結局さ
強制的に止まっちゃう。
強制的に止まってからでもいいんだけどさっ
信号を受け取る勇気がさ
湧いてきたら、始まるんだぜ!
おじさんのハートに刺さった苦痛の針を
少しずづ抜いていく作業がね。
ハートと話す
覚悟が出来たら、始まるぜ!
幸せな感情を体感する世界がね。
たまには、嗚咽もするだろうけど
必ず、楽になれるから。
ゲロを吐くより、爽快に
ハートもほっこりあたたかく
軽くなっていくからさ。
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